日本国際ボランティアセンター(JVC)

特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)は、現在アジア・アフリカ・中東の10か国で協力活動を行っています。紛争によって困難な状況にあるアフガニスタンやパレスチナでは医療や栄養改善をはじめとした人道支援を、またカンボジアやラオスの農村では、農業の工夫を柱に人びとが安心して村で生きていかれるように村づくり支援の活動を続けています。「足りないものをあげるのではなく、つくる方法を一緒に考える」「紛争で傷ついた人を助けるだけでなく、紛争を起こさない道をつくる」それがJVCのポリシーです。

毛布からアフリカに思いを寄せて

日本国際ボランティアセンター(JVC) 代表理事
今井 高樹

いつも毛布を送ってくださる方、この運動を広めるためにご協力くださっているみなさま、日々のご活動ありがとうございます。

私は10年間アフリカに駐在していましたが、長距離バスや空港で、毛布を抱えて移動する家族を多く見かけました。どうして?と最初は思いましたが、毛布は大切な生活必需品だと気づきました。アフリカはどこでも暑いと思われるかもしれませんが、標高が高い場所や昼夜の寒暖差が大きい場所も多く、夜間は冷え込みます。また毛布は日よけや砂よけにもなります。時には命にもつながる毛布、現地では貴重な一枚です。冠婚葬祭の場面では、贈り物としてやりとりされることもあります。毛布はアフリカの人びとの暮らしに密着したものなのです。

押し入れから毛布を取り出して送ってくださる皆さんは、きっとアフリカの大地に生きる人びとのことを思い浮かべていらっしゃることでしょう。一方で、毛布を受け取った方々は、「遠くに暮らす私たちのことを思ってくれてありがとう」と、日本から届く思いこそが励みになり嬉しいと話してくれます。

どうして彼ら・彼女らは毛布や毛布に代わるものを手にすることができないのか、考えられたことがあるかもしれません。それこそがこのアフリカに毛布をおくる運動の目的でもあります。毛布を通して、お一人お一人がアフリカの普通の人びとに関心をもっていただければ幸いです。

一方で、物を贈るという活動は、必ずしもプラスにはならないケースもあります。私自身の経験から考えても、特定の家族やグループに優先して分配されてしまったりすると、争いや妬みを生む原因になる危険性があります。毛布が現地に届き、人びとの手に渡されるまで一連の活動をきちんと確認することは、私たちの責任だと考えています。よりよい活動になるよう、私たち構成団体も力を尽くしていきます。

この運動が、アフリカの人びとの暮らしをよくするだけでなく、日本の私たちがアフリカに生きる人びととその文化や社会に関心を持ち、「ともに生きる」ための交流として発展していくことを期待しています。